パチプロの天井


●まず初めに

いったいアイツはナンボ稼いでんねん?と、好奇心で思う事は、誰にでも有る事。ましてや、相場なんか存在しないパチプロの場合、一般の人から見れば全く想像すらつかないのかもしれない。

なんかの本で読んだけど、「パチンコなんかで生活できている人は日本に何人も居てない。ベンツ小林はマスコミの演出の賜物(ヤラセ)だ」とかいう内容の事を言ってる人もいました。バブルが終わって2・3年目の頃だったと思う。

ベンツ小林さんがテレビに出たのを見た時、ホントに笑っちゃったのですが、これは彼の事を笑ったのではなく、「パチンコでベンツまで手に入れたベンツ小林さんです」と紹介した司会の人を笑ってしまったわけ。まぁパチプロなんて世間に認知されない人種だから、仕方が無いけどね。

とりあえず。中古のベンツどころか、分譲マンション2戸と新車のGTRを即金で買えるような30歳代そこそこのパチプロも居てるのが現実です。逆に全く食えてない自称パチプロもそこら中に居ます。

●天井はナンボやねん?

まず最初に認識すべきなのは、パチプロのやってる実務は肉体労働という事。もちろんその実務に入る前に、使えるパチ屋を探したり、台について調べたりと、頭を使う事が多々有りますが(頭を使わない人も居る)、実際に収入を得るのはパチ屋の中であり、その手段は「台の前で黙々と打つ事」ですから、やはり肉体労働なわけです。

で、パチプロに基本給なんかもちろん有りません。完全な能力主義です。能力が無くなった時は、パチプロ廃業せざるを得ません。(その逆は否です)

収入に関しての能力主義だけを見れば、パチプロはプロ野球選手と似たようなもの。ただし、プロ野球選手は能力に応じての給料の天井は非常に高くて、能力さえあればわずか数年で いつ辞めても生涯暮らせるだけの収入を得る事も可能ですね。で、一方のパチプロはどうなのか?

言うまでもないかもしれませんが、パチプロの天井は非常に低いです。そりゃ攻略プロ(攻略といってもDDTとかハズシじゃないですよ(笑))なら年収2千万つーような人もかつては居ましたが、今は台の設置開始時点から発覚までの期間が短すぎるので、この額は不可能に近いと思います。

※昔も発覚から対策が取られるまでの期間は今と同じくらい早かったです。ネタが出回った頃にはもう使えない。以前はその発覚されるまでにかかる時間が長いケースが多かったという事。

※ついでに書いておくと、よく掲示板なんかで「花火のセット売ります。1万5千円」とか書いてありますが、本物のセットネタなんかは100万程度はします。それでも1週間もかからずに元は取れますから。まぁそもそも花火のセットなんか無いから絶対に買わないように。せいぜい線香花火とか打ち上げ花火の詰め合わせセットが送られてくるのがオチでしょう。(笑)

※さらに、ついでに書いておくと、今でも それ浜やモンスターハウスの確変継続みたいな非常に長命なネタは有りますが、かつてのサファリのRB変換なんかと同じく例外と言える思います。サファリよりはるかに難しい上に、一般のお客さんにも人気が有るから、まだまだ使えるでしょうね。Mはやらないけど。

●天井知らずな人々

パチプロの天井が低いというのは上に書いた通り。月収はだいたい10万からせいぜい120万程度でしょう。普通は30〜60万くらいだと思います。肉体労働なのにこんな収入で生涯暮らそうと思ったら、それこそ博打かもしれません。年を取って、時代についていけなくなったらお仕舞ですからね。(パチンコ・パチスロは突然変異的に規則が変わり、仕様が変わり、主流も変わりますから。)

んじゃ、どうすれば良いのか? パチプロを最初のステップと見なす事。要はある程度の資金を貯めるなり、目的を果たしたら、ヤメて次のステップへ進む事です。既に先人が何人も居ますが。

★パチプロで資金を貯めてから法律学校に入り、税理士資格を取って事務所を開いた人。(なんかのパチンコ雑誌に連載を持ってますね。パチマガだったかな。)

★2千万貯めてから、それを資金にフリーの先物ディーラーに転向したS氏。元釘師。それから体感機専門のパチプロになって、Mと知り合って、それから2年もしないうちに先物相場師になっちゃいました。立ち回りに理論を持ち込んだMの心の師匠。お世話になりまくってます。

★某MD氏。某少佐と似た感じの元パチプロのシェアウエア作家で、2年前に有限会社設立、今年の初めに株式会社になりました。ソフト開発とインターネットプロバイダをやってます。シェアウエアの開発のお手伝いをして知り合いました。お世話になりまくってます。ちなみにMと同じく立ち回り超重視。

★某少佐。このサーバー(zerodivide.com)の所有者。元バリバリの学生プロ。Windowsソフト業界では名が知られている。現在も毎月、いくつものパソコン雑誌に彼の作品(ソフト)が収録されてる。MDさんと同じくシェアウエアの開発で知り合いました。めっちゃお世話になってます。現在、会社設立準備中。

どの人も、食えなくなってパチプロやめたのではなく、明確な目的を持ってパチプロをやり、目的を果たして次のステップに進んでます。その目的は、生活のためと言うより起業資金を得るため。普通にサラリーマンやってたのではすぐには貯まらないような額です。20代サラリーマンなら、給料は30万そこらが天井ですからね。普通は生活費にほとんど消えてしまうと思います。パチプロなら天井が低いとはいえ能力主義だから、その倍の60万程度の稼ぎなら十分に射程範囲内です。(この60と言う数字はMの場合だけど、某MD氏みたいに90の場合もあれば、さらにS氏みたいに200と言う強烈な人も居ます。まぁ地域や専門にも依りますね。7.6枚交換の平打ちじゃ80が限度でしょう。)

もちろん誰にでも出来る事ではないと思います。自分に出来る事を考えて、その中で最も効率が良いものを選択した結果がパチプロであったと言う事でしょう。 また、ちゃんと稼いでる連中は職業柄ヤメ時をそれなりに心得てるものです。パチンコ・パチスロに限らずね。

(余談ですが、ピークがヤメ時だと勘違いしてるような人は論外です。ピークはあくまで結果に対して出るもので、プロセス中においては見えません。ドツボにはまってピークどころかボトムラインに遭遇してしまう結果になるかもしれません。)

パチプロなんかになるもんじゃない。ヤメとけ、ヤメとけ。と最初っからその選択を否定するような言葉をよく耳にします。確かにその言葉を発した人にとっては、そうだったのでしょう。場合によっては、単なる価値観の違いや、人生観の違いなのかもしれません。その言葉を否定するつもりは有りませんが、絶対的なものではないとは断言できます。

ただし、今パチプロになろうと思ってる人は冷静によく考えてください。何となく流れでパチプロになろうというのならヤメた方が良いです。稼げてない人もヤメた方が良いです。年間150万以下の稼ぎなら、趣味の範囲で止めておくべきだと思います。そのうちパンクしますから。逆に確固たる指針を持ち、かつパチプロが目的に対して最も効率の良い選択だと考える人なら、天井知らずの元パチプロになれると思います。

M / 1999年12月13日